この記事では、洋書『The Little Prince (星の王子さま)』の難易度やあらすじについて紹介します。
『The Little Prince』は、フランスの小説家兼パイロットのサン=テグジュペリの作品です。
サン=テグジュペリは、自身がパイロットであり、過去にサハラ砂漠に不時着した経験がある人物です。作者自身の経験が『The Little Prince』に反映されています。
解釈がやや難しい作品のため『The Little Prince』が伝えたいメッセージについても解説します。
『The Little Prince』のあらすじ
ページ数:96ページ
『The Little Prince』の難易度
『The Little Prince』は、TOEIC 600点ぐらいの英語力があれば読むことができる洋書です。
TOEIC 400点~と紹介されていることも多いですが、実際に読んだ印象としてはもう少し難しいと感じました。
『The Little Prince』は、物語の中で比喩がたくさん出てくるので英語力に加えて想像力も必要になります。
英語が理解できても比喩が理解できていなければ、ストーリーが十分に理解できない可能性があります。
例えば、物語の中で「バラ」や「バオバブの木」が出てきますが、それぞれには次のような意味が隠されています。
「バラ」は身の回りの大切な人、「バオバブ」は悪い芽を象徴しています。自分の大切な人や身の回りに潜む悪に置き換えながら読むと、物語に新たな意味が浮かび上がります。
『The Little Prince』は、ページ数も多くないので英語多読におすすめの一冊です。
英語多読は、『Kindle Unlimited』と『Audible』を活用するのがおすすめです。たくさん読んで、たくさん聴いて英語力をアップしていきましょう!
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『The Little Prince』が伝えたいこと
『The Little Prince』は物語の中で比喩が多用されているため、1回読んだだけでは作者が何を伝えたいのかを理解するのが難しい作品です。
「バラ (➡愛する人)」や「バオバブの木 (➡悪)」以外にもたくさんの比喩が出てきます。
例えば、王子さまが旅の途中で訪れた6つの星で出会う人々には、次のような意味が隠されています。
「権力」、「賞賛」、「快楽」、「財力」、「労働」、「学問」の6つは、人間がおぼれがちな物事の象徴です。
王子さまは、6つの星を訪れた最後に地球にたどり着きますが、地球は「王様」、「うぬぼれや」、「酔っ払い」、「ビジネスマン」、「点灯夫」、「地理学者」がいっぱいいる星と表現しています。
王子さまは物語の中で様々な問いかけをします。その問いかけにより子どもの頃に持っていた純粋な気持ちを思い出させてくれます。
『The Little Prince』の心に響く名言
『The Little Prince』には、たくさんの名言が出てきます。私のお気に入りの言葉をいくつか紹介します。
名言①
王子さまが旅を終えてから、過去の自分を振り返って、次のような発言をします。
In those days, I didn’t understand anything. I should have judged her according to her action, not her words.
The Little Prince published by Mariner Books
意味:
当時は何も分かっていなかった。言葉ではなく、行動で判断すべきだった。
口先だけではなく、行動も注意深く観察して物事を判断する必要があると考えさせられます。
名言②
王子さまは旅の途中で出会ったキツネに次のことを教えてもらいます。
For you I’m only a fox like a hundred thousand other foxes. But if you tame me, we’ll need each other. You’ll be the only boy in the world for me, I’ll be the only fox in the world for you…
The Little Prince published by Mariner Books
意味:
あなたにとって私は、他の10万匹のキツネと同じキツネにすぎない。でももし私を手なずけるなら、私たちはお互いを必要とするようになる。あなたは私にとって世界で唯一の少年になり、私はあなたにとって世界で唯一のキツネになる。
You become responsible forever for what you’ve tamed.
The Little Prince published by Mariner Books
意味:
自分が手なずけたものに対して永遠に責任を負うことになる。
“tame” には、「飼いならす」や「手なずける」などの意味があります。
「手なずける ➡ 2人の間に絆が生まれる ➡ それぞれがありふれたものから唯一のかけがえのない存在になる」というように、お互いの結びつきが変化していくことを教えてくれます。
名言③
こちらも王子さまが旅の途中で出会ったキツネに教えてもらった言葉です。
One sees clearly only with the heart. Anything essential is invisible to the eyes.
The Little Prince published by Mariner Books
意味:
心でのみはっきりとみることができる。大切なことは目に見えないんだよ。
「愛」、「友情」、「絆」など、形がないものは目に見えないので、心で見ることを忘れずに大切にしていきたいですね。
『The Little Prince』に興味を持たれた方はぜひ読んでみてください!
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